(※この記事は2023年12月8日に更新されました)
今使っているスマホの動きが、だいぶ重く感じるようになりましたか?
それとも電池の持ちが悪くなりましたか?
それにしても最新のスマホは値段が高いですよね。
10万円とか20万円とか「ノートパソコンかよ!」と勘違いしてしまうような、高級品になってしまいました。
しかし、せっかく購入しても数年後には「型落ちスマホ」として価値が暴落。
やっていられないですよね。
では逆に考えてみましょう。
その値が落ちた「型落ちスマホ」を購入するとしたらどうですか?
2020年に発売されたハイエンドスマホ「Xperia1ii」は、今なら「5万円」程度で中古品を購入することができます。
でもスペック的に時代遅れだろうし、動きがもっさりした古いスマホはいらないよ。
ちょっと待ってください!
実はそんなことはないんです。
「Xperia1 ii」は、2023年の現在でも通用するハイスペックなんです。
私は「Xperia1 ii」と「iPhone13 ProMax」の二台持ちなんですが、スマホの動きに大きな違いを感じません。
それくらい「Xperia1 ii」はサクサク動きます。
Xperia1 iiは古いから動きがもっさり
そんな誤解を晴らすために、少しだけ私に「Xperia1 ii」を紹介する時間を頂けませんか?
その上で最新のスマホを選ぶのであれば、もう私から何も言うことはありません。
3年以上前のハイエンドだからといって侮ることはできませんよ!
今回は、2020年5月に発売のハイエンドスマホ「Xperia1 ii」をご紹介します。
Xperia1 iiを使った「イーサネットテザリング」については下記の記事で詳しく紹介しています。
Xperia1 iiはスマートでスタイリッシュ。型遅れ感は皆無。
ひと目見ただけで「Xperia」とわかるスマートな外観です。
背面には「SONY」と「Xperia」のロゴ。
「超広角」「望遠」「標準」のトリプルレンズカメラはインパクトがあります。
21:9のシネマワイドディスプレイは1画面の情報量が多い
6.5インチの大画面は、4K&HDR対応の有機EL液晶。
水平3840画素×垂直1644画素の超高画質です。
画面が縦に長い分、1画面の情報量が多いので無駄なスクロールは不要。
ひとつ物足りない点を挙げるとすれば、リフレッシュレートが60Hzであること。
今のハイエンドスマホのリフレッシュレートは120Hz。
画面の滑らかさに、若干物足りなさを感じるかもしれません。
しかしXperia1 iiには「残像低減設定」という機能があります。
「残像低減設定」は、90Hz相当の疑似リフレッシュレートとして機能し、スクロールに滑らかさを感じることができます。
リフレッシュレートとは?
リフレッシュレートとは、画面が1秒間の間に更新される回数です。
60Hzであれば、1秒間に画面が60回更新され、120Hzであれば120回更新されます。
リフレッシュレートが高いと「スクロールが滑らか」に表現さるメリットがありますが、バッテリーをより多く消費するというデメリットもあります。
Xperia1 iiの操作スイッチは右側面に3つ
タッチパネルの他に操作できるスイッチは3つ。
左から「カメラ用シャッター」「指紋認証」「ボリューム」です。
特筆すべきなのが「カメラ用シャッター」の操作感。
待ち受けの状態から「シャッター」を長押しするだけで「カメラアプリ」が起動。
そのまま写真を撮影できるので、スマホで写真を撮影するのがとても手軽。何より楽しい。
デジカメのような操作感で、写真を撮影できるってすごいよね。
Geekbenth6を使って「Xperia1 ii」のスペックをチェック
ベンチマークアプリ「Geekbenth6」を使って、「Xperia1 II」と「RakutenHand 5G」のスペックを比較してみました。
「Xperia1 ii」 vs 「Rakutenhand 5G」 Geekbench6 ベンチマーク比較
Xperia1 IIとRakutenHand 5Gのスペックを比較
機種 | Xperia1 II | RakutenHand 5G |
Single-Core Score | 1181 | 684 |
Multi-Core Score | 3448 | 1410 |
GPU OpenCL Score | 3000 | 1065 |
OS | Android 12 | Android 11 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 865 | Qualcomm Snapdragon 480 |
内蔵メモリ | 8GB / 12GB | 4GB |
バッテリー容量 | 4,000mAh | 2,630mAh |
サイズ | 約72mm×約166mm×約7.9mm | 約138mm x 約63mm x 約9.5mm |
ディスプレイ | 約6.5インチ/有機EL | 約5.1インチ / AMOLED |
比較対象として「RakutenHand5G」を選んだのは、最新のロースペックスマホとの差を感じてもらいたいから。
性能は比べるまでもなくXperia1 IIの圧勝ね。
型遅れとはいえ、ハイエンドスマホの面目躍如ってところだな。
特に見ていただきたいのが「Multi-Core Score」の項目。
Xperia1 IIのCPUマルチスコアは「3448」
最新のSoCである「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3」のCPUマルチスコアは「7250」(CPU-Monkeyから引用)
また、スマホのCPUを「人間の脳」として例えるなら、「作業テーブルの広さ」として例えられるのが「内蔵メモリ」
Xperia1 iiの内蔵メモリ容量は「8GB」。
実は「Xperia5V」と同じなんです。
そろそろXperia1 IIのヤバさを感じ始めましたか?
Xperiaといえば「カメラ」ZEISS Lens搭載のトリプルレンズに隙は無し!
「ZEISSレンズ」
レンズはスマホに搭載されているカメラの「目」です。「ZEISS」は、高性能・高描写力が特徴のレンズメーカー。その歴史はなんと170年を超えるというのだから驚きです。
Xperia1 iiには、「ZEISS」のレンズが搭載されています。しかも「超広角」「望遠」「標準」のトリプルレンズです。
試しに近くにあった「iPhone8」を標準レンズで撮影してみました。
(画像クリックで拡大)
撮影が下手で申し訳ないです。
深く考えずに撮影した写真ですが、なかなか発色良く撮れていますね。
素人が撮影してもこれだけ綺麗に撮れるわけです。
「ZEISSレンズ」恐るべしですね。
シャッターボタンを「半押し」することで「瞳」を検出し、「自動でピントを合わせてくれる」ので、デジカメ感覚で撮影できるのが好印象ですね。
カメラアプリ「Photography Pro」を使うと、SONYのデジタル一眼カメラαのような操作感で「ホワイトバランス」や「露出」、「シャッタースピード」を設定して撮影することができます。
Xperia1 iiは高性能だが気をつけたい点がある
基本性能は現在でも通用するレベルのXperia1 iiですが、性能だけじゃなく見た目だって美しい。
「型遅れ」と鼻で笑われるような外観じゃありません。むしろ所有欲を満たすレベルです。
ただ、最新のハイエンドスマホに劣る部分があるのも事実です。
幾つか注意すべき点を紹介しますが、その内容が許容できるものであれば、Xperia1 iiを現役スマホとして使うことができるはずです。
それでは順番に説明していきましょう!
OSアップデートもセキュリティアップデートも終了している
現在のAndroidOSの最新バージョンは「Android13」ですが、Xperia1 iiのOSアップデートは「Android12」で終了しています。
また、セキュリティアップデートも終了しているため、新たなセキュリティの問題が生じてもアップデートされることはありません。
Xperia1 iiの最新セキュリティパッチレベル
- SO-51A(NTT docomo)
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セキュリティパッチレベル2022年9月で終了
- SOG01(au)
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セキュリティパッチレベル2022年9月で終了
- XQ-AT42(SONY)
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セキュリティパッチレベル2022年9月で終了
ちなみにiPhoneシリーズであれば、販売開始後5年程度はアップデートされますので、同じスマホを長く使いたい方はiPhoneを選択した方が良いでしょう。
中古のXperia1 iiは、電池が劣化している可能性がある
性能的に現役で使えるといっても、2020年5月に発売された型落ちのスマホです。
中古で手に入れるまでには、相当な回数の充電・放電が繰り返されているため、いくらリチウムイオンバッテリーの性能が上がっているといっても劣化は否めません。
中古で購入する場合、可能であればバッテリーの状態を確認してから購入した方が良いです。
バッテリーの状態は「設定」→「デバイス情報」→「電池正常表示」で確認することができます。
劣化しているようなら、安価なスマホ修理店で電池を新品に交換してしまうという手もありますね。
中古品ですので、メーカ保証は切れています。純正品より安価な社外品の電池に交換しても良いでしょう。
楽天モバイルの5G回線にはつながらない
Xperia1 iiは5G対応のスマホですが、楽天モバイルの5G回線に未対応なのでご注意ください。
SONYがアップデートで対応してくれると嬉しいのですが、最新機種ならまだしも、型遅れのスマホにメーカーが力を入れるとは思えないため、今後も使えるようはならないと考えられます。
ただし4G回線は問題なく使えますので、楽天モバイル回線そのものが使えないということではありませんし、実際使ってみて不便は感じていません。
今のスマホは5G対応が基本なんじゃない?
5Gが入らなくても大丈夫なの?
今の5G回線は、sub6と呼ばれる4Gと大して変わらない回線なんだ。
ミリ波と呼ばれる本当の意味での5G回線の普及にはまだまだ時間がかかるぞ。
つまりは4Gで全く問題ないってことだ。
Xperia1 iiのキャリア版・SIMフリー版の対応周波数の違いに注意
周波数の説明を始めてしまうと、記事を一つ消費しますので詳しい説明は省きます。
使用する回線と端末には相性があるということです。
Xperia1 iiにはキャリアごとに異なる端末が販売されているので、自分が利用している回線に合った端末を購入してください。
基本的には、国内SIMフリー版の「XQ-AT42」を選んでおけば間違いありません。
国内SIMフリー版の「XQ-AT42」は、内蔵メモリが8GBから12GBに増量された最強のXperia1 iiです。
回線はdocomo系なのに、端末にauのキャリア版「SOG01」を使うと「電波が入りづらくなる」可能性が高いので、購入する際は「型番」しっかり見るようにしてください。
Xperia1 iiの型番と販売元
型番 | 販売元 |
SO-51A | docomoが販売するキャリア版端末。 |
SOG01 | auが販売するキャリア版端末。 |
XQ-AT42 | 国内SIMフリー版端末。 |
docomo系回線
Xperia1 ii本体は、docomoのキャリア版「SO-51A」、もしくは国内SIMフリー版「XQ-AT42」がおすすめです。
au系回線
Xperia1 ii本体は、auのキャリア版「SOG01」、もしくは国内SIMフリー版「XQ-AT42」がおすすめです。
Softbank系回線
Xperia1 ii本体は、国内SIMフリー版「XQ-AT42」がおすすめです
楽天モバイル
Xperia1 ii本体は、auのキャリア版「SOG01」、もしくは国内SIMフリー版「XQ-AT42」がおすすめです
有機EL液晶は劣化しやすいので、焼き付きのチェックは必須
Xperia1 iiに搭載されている有機EL液晶は、素子に電流を流して発光させることで映像を映し出す仕組みなんですが、その素子に電流を流し続けると、素子が劣化して画面の焼き付きを起こします。
具体的には、同じ映像を表示し続けると画面が焼き付くということです。
どんな環境で使うと画面が焼き付くの?
Xperia1 iiは2020年のハイエンドスマホですので、スマホゲームの「ヘビーユーザー」が好んで使っていた可能性が考えられます。
スマホゲームの同じ画面を延々何時間も、何日も表示させていると画面が焼き付く可能性が高まりますよね。
ちなみに私が購入したXperia1 iiは、液晶上部が焼き付きを起こしています。
実際使ってみるとわかりますが、真っ白い画面で凝視しない限りは焼き付きを認識できないので、許容範囲として納得しています。
それでもXperia 1 iiをお勧めする理由
ここまで中古品を買う際の、デメリットや注意点をご紹介してきました。
現行品ではないので、購入に二の足を踏んでしまうのは当然だと思います。
ただ、少し考えてみましょう。
Xperia1 iiは、最新ハイエンドスマホの50%の能力を持っていることは、冒頭に説明した通りです。
最新のミドルやローエンド機種に対しては、今でも基本性能で優れていますので、あとは最新ハイエンドスマホ「Xperia1 V」との価格差「91,800円」をどう考えるかです。
10万円に近い価格差ですが、性能的に10万円分も劣っていますか?
最新ハイエンド機種「Xperia1 V」との比較表
Xperia1 ii | Xperia1 V | |
中古市場価格 | 48,000円〜(2023.11.15) (にこスマ調べ) | 139,800円〜(2023.11.15) (イオシス調べ) |
サイズ | 約72mm×約166mm×約7.9mm | 約71mm×約165mm×約8.3mm |
重量 | 約181g | 約187g |
バッテリー容量 | 4000mAh | 5000mAh |
OS | Android 12 | Android 13 |
CPU | Snapdragon 865 5G Mobile Platform | Snapdragon 8 Gen 2 Mobile Platform |
対応通信規格 | 5G(sub6)/4G LTE/WiMAX 2+ | 5G(sub6・ミリ波)/4G LTE/WiMAX 2+ ※5Gのミリ波はキャリアモデルのみ |
内蔵メモリ | 8GB/128GB 12GB/256GB※SIMフリーモデル | 12GB/256GB 16GB/512GB※SIMフリーモデル |
外部 | microSD/microSDHC/microSDXC(最大1TB) | microSDXC(最大1TB) |
ディスプレイ | 約6.5インチ/有機EL シネマワイドディスプレイ/4K/HDR対応 | 約6.5インチ/有機EL 4K/リフレッシュレート120Hz /HDR対応 |
カメラ(メイン) | 16㎜(超広角)有効画素数約1220万画素/F値2.2 70㎜(望遠):有効画素数約1220万画素/F値2.4 24㎜(標準):有効画素数約1220万画素/F値1.7 3D iToFセンサー | 16㎜(超広角):有効画素数約1200万画素/F値2.2 85-125㎜(望遠):有効画素数約1200万画素/F値2.3-2.8 24㎜(広角):有効画素数約4800万画素(記録画素数約1200万画素)/F値1.9 ZEISS Tコーティング |
カメラ(フロント) | 有効画素数約800万画素/F値2.0 | 有効画素数約1200万画素/F値2.0 |
Wi-Fi | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax | IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | ver.5.1 | ver.5.3 LE Audio |
外部デバイス | USB Type-C | USB Type-C |
防水/防塵 | 防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X) | 防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X) |
NFC | 〇 | 〇 |
生体認証 | 〇(指紋) | 〇(指紋) |
オーディオジャック | 〇(4極ヘッドセット(CTIA規格準拠)対応) | 3.5mmオーディオジャック |
フルセグ/ワンセグ | 〇/〇(XQ-AT42は非対応) | 非対応 |
ワイヤレス充電 | 〇 | 〇 |
番外編:Xperia1 iiを使ったモバイルWiFi環境の構築
スマホとして非常に優秀な「Xperia1 ii」ですが、Androidの「イーサネットテザリング」という機能を使うことで、モバイルルーター化できるのをご存知ですか?
熱を持ちやすいのが心配なXperiaではありますが、無線ハブを一緒に使うことで熱問題を解決する事ができるんです。
パワフルな「Xperia1ii」をルーターとして使えば、車の中や外出先でも高速なネット環境を楽しむことができます。
「イーサネットテザリング」ついては、以下の記事で詳しくご紹介しています。
【2023年】中古のXperia1iiは「今買うべきか?」使ってわかった問題点「まとめ」
2〜3万円で買えるローエンドやミドルエンドの最新Androidスマホを買うよりも、2020年に発売された型落ちのハイエンドスマホ「Xperia1 ii」の方が基本性能が高く、まだまだ現役で使うことができます。
ただ、OSアップデートが終了しているため、最新版のAndroidOSを使いたい方や、中古スマホに抵抗がある方には向いていません。
中古品は状態も様々なので、外観の傷だけではなく、特にバッテリーの劣化と液晶焼けはしっかり確認してください。
また、Xperia1 iiは楽天モバイルの5G回線には対応していません。
その他のキャリアでも、機種と回線の相性によっては周波数の問題で、電波が入りづらくなる事があるので、端末と回線の組み合わせには注意してください。
Xperia1iiは「今買うべきか?」
華々しく発表される新製品に目を奪われがちですが、
今のスマホには、過去のスマホを置き去りにするような進化はありませんし、「画素数1億!」と言っても、画素数5000万との違いなんて分かりません。
新たにAndroidスマホの購入を検討されている方、Xperia1iiはまだまだ使える良いスマホですよ!
「本当に必要で欲しいと思ったスマホ」が発売されるまで、安価なXperia1 iiを使い倒してみませんか?
コメント
コメント一覧 (2件)
OSアップデートはもちろんですが、セキュリティアップデートも終わっています。
そこに触れないで薦めるのは無責任ではないでしょうか?
せめて「自己責任」位は書かないと、詳しくない人が被害に会わないとも限りません。
安原樣
ご指摘ありがとうございます。
確かにその通りですね。
セキュリティアップデートの終了について、加筆訂正しました。