
中古カメラを探していると、価格の安さに思わず目を引かれる個体に出会うことがある。
中古カメラの世界には、こうした「掘り出し物」に見える個体がときどき現れる。
うまく選べば、新品では出会えないカメラを手頃な価格で手に入れることもできる。
ただ、その中には手を出してはいけない個体も紛れている。
とくに個人売買の中古カメラで、私がまず警戒するのが
「動作未確認」と書かれた出品だ。
この言葉は、中古カメラを見ていると本当によく出てくる。
そして残念ながら、その裏に問題を抱えた個体が潜んでいることも少なくない。
中古カメラを安全に選ぶために、まず知っておきたいのが
この「動作未確認」という言葉の正体だ。
- 「動作未確認」と書かれた中古カメラが危険な理由
- 個人売買の中古カメラで実際に起きやすい故障トラブル
- メルカリやオークションで警戒すべき出品文の特徴
- 中古カメラを安全に選ぶための基本的な判断ポイント
動作未確認の中古カメラには手を出すな
メルカリなどの個人売買で中古カメラを探していると、「動作未確認」という出品はかなりよく見かける。
価格は少し安く、機種も悪くない。だから掘り出し物に見えることもある。
ただ、この言葉の裏には少し厄介な事情が隠れていることも多い。
実際に中古カメラを見ていると、同じような出品文が並び、その結果としてトラブルになりかけるケースもある。
ここではまず、「動作未確認」という出品がどんな形で現れるのか。
中古カメラを探しているとよく見る、あの「独特の商品説明」から話を始めてみたい。
個人売買の中古カメラでよく見る「動作未確認」という出品
中古カメラを探していると、似たような出品文に何度も出会う。
「電池がないので動作未確認」
「過去に使っていました」
「ジャンク扱いなのでノークレームノーリターン」
だいたい、この並びだ。
しかも機種は悪くない。むしろ人気モデルだったりする。
価格も相場より少し安い。
だから一瞬、心が動く。
メルカリなんかで中古カメラを探している人なら、この感覚は分かってくれると思う。
状態はそれなりに良さそうに見えるし、写真もそれっぽく撮られている。
大きな傷も見当たらない。
というのも、カメラの動作確認というのは、そこまで大げさな作業ではない。
電源を入れて、シャッターを切る。
カードに記録できるかを見る。
それくらいなら数分で終わる。
それでも「動作未確認」と書かれている。
単に確認していないのか。
それとも、確認すると困ることがあるのか。
中古カメラを見ていると、この違いは案外大きい。
私が実際に遭遇した危険な出品
「動作未確認」という言葉を見て立ち止まるようになったのには、理由がある。
実際に、かなり危ない個体に当たりかけたことがあるからだ。
中古カメラを見ていると、「まあ大丈夫だろう」と思ってしまう瞬間がある。
心のどこかで「大丈夫であってほしい」という期待もある。
写真もそれなりにきれいだし、価格も相場より少し安い。
商品説明も、どこかで見たことのある言い回し。
そのときも、そんな感じだった。
メルカリで見つけた Nikon P340
少し前、メルカリで Nikon P340 を探していたことがある。
コンパクトだけれど写りが良く、RAW現像もできる。今でも人気のあるコンデジだ。
価格はだいたい2万円台。状態が良ければもう少しする。
そのとき見つけた個体は、だいたい 25,000円くらい。
外観もきれいに見えたし、写真を見る限り大きな傷もない。
そんな感じで、購入した。ポチッと。
取引が始まった。
ふと出品文を読みなおしていると、見慣れた言葉が並んでいることに気づいた。
「電池がないので動作未確認」
「過去に使っていました」
「ジャンク扱いなのでノークレームノーリターン」
中古カメラを見ていると、よく見かける文章だ。
正直、そのときはそこまで強い違和感を感じなかった。
ところが、出品写真を拡大して見ているうちに、
ある違和感に気づいた。
P340は沈胴式レンズのコンデジだが、
そのレンズの筒が、ほんの少しだけ歪んで見えた。
最初は気のせいかと思った。
ただ、何枚かの写真を見比べていると、やはり少しおかしい。
しかも、その部分だけが妙に分かりにくい角度で撮影されている。
この時点で、かなり嫌な予感がした。
沈胴式レンズの歪みは、コンデジではほぼ致命的だ。
レンズが正しく出入りしなくなり、電源を入れるとエラーが出る。
メーカーでも修理を受けてくれないことが多い。
発送前だったので、出品者に連絡を入れた。
この個体は故障している可能性が高いこと。
その状態で発送されても受け取れないこと。
その旨を伝えて、キャンセルした。
もしそのまま購入していたら、
25,000円をそのままドブに捨てるところだった。
結局、P340は諦めて「初代RX100」を購入。
これはこれで、いい買い物だった。

ちなみに、ここで書いているのはメルカリやオークションなどの個人売買の話。
カメラ店や中古ショップでは、こういう出品はまず見ない。
もちろん店にも差はあるが、まともなショップなら最低限の動作確認はしている。
動作未確認の中古カメラでよくある故障
では、「動作未確認」のカメラには実際どんな問題が多いのか。
中古カメラを見ていると分かるが、
動作未確認と書かれている個体は、単に確認していないだけというより、何かしら問題を抱えているケースが少なくない。
もちろんすべてが故障品だというわけではない。
ただ、カメラは精密機器だ。
ちょっとした不具合でも普通に使えなくなることがあるし、すでに故障寸前というケースも珍しくない。
実際に個人売買の中古市場でよく見かけるのは、だいたい次のようなトラブル。
シャッターが切れない
一眼レフで比較的多いのが、シャッターの不具合。
電源は入る。液晶も表示される。
しかしシャッターボタンを押しても反応しない。
あるいはシャッターは切れるが、途中でエラーが出て止まる。
シャッターはカメラの中でも消耗する部品だ。
シャッター回数が多い個体では、すでに寿命に近づいていることもある。
中古の一眼レフカメラでは、このシャッター回数が状態を判断する重要な目安になる。

レンズのピントが合わない
一眼レフでは、レンズのオートフォーカスが正常に動かない個体もある。
シャッターは切れるが、ピントがまったく合わない。
あるいはAFが迷い続けて撮影できない。
ジーッという異音がすることもある。
原因として多いのは、
- レンズ内部の故障
- AFモーターの不具合
- ボディとの接点不良
このあたり。
とくに古いレンズでは、AFモーターが弱っていることもある。
個人売買では、こうした細かい動作まで確認されていないことも多い。
ただし、ここは少しややこしい。
Nikonの3000シリーズや5000シリーズのように、もともとカメラボディにAFモーターがないカメラもある。
レンズによってはAFが動かないのが仕様ということもある。
壊れているわけではないので、ここでクレームを入れると少し気まずい。
SDカードを認識しない
これも中古カメラではあるあるだ。
カードを入れても
別のSDカードに差し替えても変わらずエラー。
原因として多いのは、
- カードスロットの接触不良
- 基板の故障
など。
写真が保存できないので、当然カメラとしては使えない。
出品する際に、ちょっと確認すればいいだけなんだけど、
それすらしない。できない。
それってこういうこと。
イメージセンサーのエラー
電源を入れると、こんな症状が出ることがある。
- ERR表示
- 真っ黒な画面
- シャッターが切れない
センサー周りのトラブルは修理費も高く、
古い機種だと修理自体できないこともある。
絶対に手を出しちゃダメなやつ。
沈胴式レンズの歪み・故障
コンデジで多いのが、このトラブル。
レンズが
- 出てこない
- 途中で止まる
- 曲がっている
こんな症状。
一度ぶつけたり、落としたりすると、レンズの筒が歪む。
こうなると電源を入れたときに
レンズエラーが出て、起動できなくなる。
このあたりのトラブルは、本来なら出品前に電源を入れて少し触れば分かる。
それでも「動作未確認」と書かれている個体は、やはり慎重に見たほうがいい。
「動作未確認なのでジャンク扱い」
この言葉に、もしかしたら使えるかも……などと期待してはいけない。
特に警戒すべき出品文
個人売買の中古カメラを見ていると、似たような文章に何度も出会う。
一つひとつは普通の言葉だし、特別に怪しいわけでもない。
個人売買では、こういう出品文に出会うことが本当に多い。
「電池がないので動作未確認」
かなりよく見る一文だ。
ただ、ここは少しだけ冷静に考えてほしい。
カメラのバッテリーは、互換品なら1,000円くらいで手に入る。
本当に売るつもりなら、バッテリーを入れて動作確認することはできるはずだ。
「新品非純正バッテリー」として付属し、価格に上乗せすることもできるし、
そのほうが、むしろ買い手もつきやすい。
それでも「電池がないので動作未確認」と書かれている。
つまり、
中古カメラを見ていると、この違いは案外大きい。
「過去に使っていました」
これもよく見かける言葉だ。
一見すると普通の説明に見えるかもしれない。
ただ、よく読むと「今はどうか分からない」という意味にもなる。
長く放置されたカメラは、
こういった問題を抱えていることもある。
つまり、「過去に使っていた」という情報は、現在の動作を保証しているわけではない。
当たり前の話だが、トラブルになったとき
「そういう意味で書いた」と言われても不思議ではない。
「ノークレームノーリターン」
そして最後にこれ。
ノークレームノーリターン。
つまり、返品不可。クレーム不可ということ。
ただ、この言葉自体に何ら問題は感じない。
実際、私も個人売買でスマホなどを販売する際には書いている言葉。
もちろん動作確認した上での話。
この3つが並んでいる出品は、中古カメラを見ていると本当によく見かける。
これが「手を出しちゃいけない出品物大三元」だ。
いや、これは私の造語だけれども。
そして残念ながら、こういう出品ほど問題を抱えていることが多い。
中古カメラは「状態」で価値が決まる
中古カメラは新品と違い、同じ機種でも状態によって価値が大きく変わる。
外観がきれいに見えても、内部の状態までは分からない。
そして個人売買では、その状態確認が十分にされていないことも多い。
動作未確認。
ジャンク扱い。
ノークレームノーリターン。
こうした言葉が並んでいる出品は、やはり慎重に見たほうがいい。
中古カメラは、うまく選べばとても楽しい買い物になる。
実際、良い個体に当たれば長く使えるし、新品では出会えないカメラに出会えることもある。
ただ、そのためには最低限の判断材料が必要だ。
特に一眼レフでは、シャッター回数は状態を判断する大きな目安になる。
私が実際に使っている Nikon D5300 については、
中古で購入する際にチェックしたポイントも含めて詳しくまとめています。


