緑の記憶 / The Ivy Remembers

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緑の記憶

音が消えた。

笑い声も、テレビの音も、
もう聞こえない。

蔦だけが増え続け、
錆びた手すりを、
触る人はいない。

何人分の朝がここにあったのか。
何度、鍵を回したのか。

隣の窓から、洗剤のにおいがした。
生活は、すぐそこで今も続く。

— atch-k

The Ivy Remembers

Sound is gone.

Laughter, the TV —
nowhere now.

Only the ivy grows on,
over a rusted railing
no one reaches for.

How many mornings lived in this place?
How many times did someone turn a key?

From the window next door,
the scent of detergent.
Life is still going on, just there.

— atch-k

→ Visual Literature Index Page

atch-k | あっちけい
Visual Storyteller/Visual Literature
光は、言葉より静かに語る。

Nikon D500を肩に、街の呼吸を撮り歩き、
写真と言葉を一体化させた 写真詩(Visual Literature) を日々発表しています。

人の姿そのものではなく、
人がいた「余韻」や、空気に残る気配。
そこに、言葉を添えるのではなく、
言葉を写真の後ろに置く。
それが、私のVisual Literatureです。

本業は、物流業界での国際コンテナ船・輸出事務。
現場とオフィスの狭間で、
数字・書類・時間に追われながら、
「記録すること」と「伝えること」の重さを
長年、実務として見つめてきました。

その感覚は、
写真詩だけでなく、レビューやコラムにも流れ込んでいます。
体験を切り取り、構造を整え、
読み物として成立するノンフィクションへ昇華する。
事実を並べるのではなく、
判断と文脈で読ませる文章を心がけています。

長編ノンフィクション
『異世界に行けなかった俺の半生。』(全14章)は、
家庭崩壊、絶望、再起、そして静かな再生を辿った実話。
草思社文芸社大賞2025に応募し、
現在の写真詩表現の源泉を、すべて言葉として書き残しました。

写真詩と文章は、別々の活動ではありません。
どちらも、
光と静寂が立ち上がる瞬間を、記録する行為です。

atch-k | あっちけい
Visual Literature Artist
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