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遅咲きの青 / Blooming into the Dark
遅咲きの青 誰も来ないと思っていた。 春の終わりに、ひとりで咲いてしまったのだと。 灯りが届くたび、青く、ただ青く、ツツジは光を受けた。 誰かに見てもらいたかっ... -
雨を待つ白 / White Waiting for Rain
雨を待つ白 雨の匂いは、ない。 指先が、白に触れそうで触れない。 --今年も、ここにいるよ。 ただそれだけを天に向け梅雨を待つ。 — atch-k White Waiting for Rain ... -
小さな道祖神 / My Little Guardian
小さな道祖神 いつもの橋を越えると、今日も君はそこにいる。 パンジーの紫が風に揺れる中、小さな鼻先がこちらを眺める。 何も言わない。何も聞かない。 それでも、少... -
白昼の森 / Daydream Forest
白昼の森 落ち葉を、踏みしめるたびに 緑の匂いが、肺の奥に入る。 光が地面を焼く。 私は歩いているのか。それとも、止まっているのだろうか。 わからない。 木々はず... -
あの夏の箸 / Chopsticks That Summer
あの夏の箸 気づくと、足が止まっていた。 ——ナデシコ。いつ覚えたんだろうか、この花の名前を。 夏の匂い。グラウンドの土と、消えかけた夕陽。 夢は追えた?自分に自... -
緑の記憶 / The Ivy Remembers
緑の記憶 音が消えた。 笑い声も、テレビの音も、もう聞こえない。 蔦だけが増え続け、錆びた手すりを、触る人はいない。 何人分の朝がここにあったのか。何度、鍵を回... -
排気の中の青空 / Blue Sky Through the Exhaust
排気の中の青空 排気の匂いが、早朝から漂った。高架の影の中、蔦だけが知らぬ顔で、青空へ向かう。誰かに見せるためでも、勝つためでもなく。ただ、そこへ。 — atch-k ... -
午後の迷子 / Lost in the Afternoon
午後の迷子 鍵を、どこかに忘れてきた気がする。 午後の影がまだ動いていない街で 風見鶏だけが知っている方角へ 塔の窓に誰かがいた——いや、いたような気がした 光が古... -
確かめる方法 / No Way to Know
確かめる方法 ただ、立ち尽くしていた。 アスファルトが、ゆっくりと夕陽を飲み込み 潮の香りが、混じり始めると風の音が、耳の奥に残った。 世界はまだ、ここにあるの... -
知らずに咲く花 / Blooming in the Dark
知らずに咲く花 子供の頃、遊んでいた公園。 ふと足を運ぶと、一枚の張り紙が目についた。 ——老朽化により取り壊し予定 それでも強く、花を咲かせた。 先のことなど、何...
蒼の呼吸で、世界を切り取る。
Visual Storyteller|Visual Literature
光は言葉より静かに語る。
―― RAW atch-k
光は言葉より静かに語る。
―― RAW atch-k
